一桥教员の本
批评キーワード辞典
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大贯隆史, 河野真太郎, 川端康雄編著 |
编着者コメント
本書と一般的な批評理論の用語辞典を分かつものがあるとすれば、それは、本書がさまざまな言葉の専門的な用法と「ふつう」の用法の両者を見つめ、そのあいだのつながりをわたしたちの現在の生にとって重要なものとして論じている点にあります。項目に「自由」「成長」「老いる」「リアル」といった、ふつうは批評の用語とは考えられないことばがならんでいるのはそういうわけです。もち ろんこの試みは、レイモンド?ウィリアムズの『キーワード辞典』のひそみにならったものですが、21世紀のグローバル化する日本というわたしたちの文脈でそれを「アップデート」したものであることは言うまでもありません。そして本書は、そのような文脈でのことばの意味を「説明」するにとどまらず、これまでも変化してきたことばの意味の変化?成長と、その変化とともに生じる社会の変化?成長を、積極的にもたらすことを目指しています。本書は文芸批評や文化研究のみならず、諸社会科学?人文学においても読んで頂けると思いますし、また学部での教養ゼミといった場で使うことも想定して編まれています。